[39]CECというメーカー


家庭用蓄音機が発売され始めた1954年頃、その蓄音機の中に組み込むべきレコードプレーヤーのフォノモーターを作るメーカーが誕生しました。中央電気株式会社です。

大衆の娯楽としてレコードが発売され、長時間再生ができるLPレコードの登場と共にプレーヤー自体の性能を求められるのは当然のことです。そんな波に乗った会社「中央電気」はCECブランドで成長していきました。

しかし、同じプレーヤーとして競争していたトリオ、パイオニア、サンスイなどの製品と比べると、見栄えがせず、地味で価格も安いことから「安物」のイメージが付きまとっていたのは否めない事実です。しかし製品としてではなくフォノモーターの部品メーカーとしてのシェアは獲得しており、OEMメーカーとして着実に地盤を固めていきました。

しかし時代の移り変わりと共にアナログプレーヤー自体の需要がなくなってくると、他のメーカーと同様次世代の製品を模索し始めます。CECはこのときCDプレーヤーに活路を求め、今までの安物の製品イメージを払拭するためにハイエンドオーディオの輸入販売を始めたのです。

オーディオメーカーとして生き残るには、ハイエンドしかない、という判断は正しかったと思います。真のお金持ちオーディオマニアは、景気不景気に関係なく存在するからです。

しかし経営的には苦しかったものとの想像は難くないです。1996年にはオーディオ事業を三洋オプトロニクス(株)へ移転、その後同社の三洋メディアテック(株)と社名変更したものの、2000年にはオーディオ部を独立させCEC(株)設立、復活を果たしました。現在CECはハイエンドオーディオメーカーとして世界を相手に健闘中です。

2005-01-13

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