復讐のメディア

エロティックな巨匠たち
Part1

一見堅苦しいクラシックの世界。でもそこに潜むものは現実よりも官能小説よりもリアルでエロティックな人間の愛憎の姿。古今東西芸術の巨匠達の裏路地にご案内します。

朝比奈マリー

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エロティックな巨匠たち
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エロティックな巨匠たち2〜歴史を彩る淫らな女たち〜
歴史を彩る限りなく魅力的なダメ男達!
 

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27 血の王女
26 毛皮を着たヴィーナス
25 サロメ幻想
24 ダナエの吐息
23 復讐のメディア
22 ヴィーナスの謎
21 血の婚礼
20 マハのほほえみ
19 血と砂
18 カルメン!
17 閉じ込められて
16 禁断の夜話
15 愚かしく美しく
14 血の滴るキャンバスその2
13 血の滴るキャンバス
12 聖なる快楽
11 謎の幻想庭園
10 サド侯爵 二人のヒロイン
09 「幻想交響曲」ある男の妄想と願望
08 SMの行き着くその果ては
07 エロティックな倭人たち
06 呪いのヴァイオリン
05 禁断のオペラ その2
04 禁断のオペラ
03 愛と罪と禁忌と罰と(雷帝イヴァンとその息子イヴァン)
02 青のエロス
01 倒錯した少女ジュリエット
00 ワーグナーが贈る、究極の性愛
 
第23回

復讐のメディア

プロポーズの返事?ごめんなさい、ノーよ、勇敢な騎士さん。
・・・いいえ、誤解しないで、その逆よ。あなたあはあまりに魅力的すぎて。
あなたを愛したらあたしきっと、王女メディアがイアソンをそうしたように、あなたの身も心も灼熱の炎で包んで、破滅させてしまうでしょうね。

ねえ、浮気の果てに別の女と結婚しようとする夫、イアソンに自分達の子供のバラバラ死体を投げつけた時のメディアの心境、どう考えて?
・・・どうしようもない怒り?悲しみ?・・・そうね。
そしてね、きっとメディアは限りなく幸福だったのよ。
愛する夫にこれ以上はないって程の恋情を表現し尽くせて。

そうよ。恋とは究極の自己表現。
恋する相手のためならここまでできるっていう自分に酔いしれること・・・
つまりそれが酷いことであればあるほど満足できるってわけ。
もっとも、相手に自分をそうまでさせる魅力が無くてはいけないけれど。
コルキスの王女メディアとギリシャ神話の英雄イアソンは、そんな宿命同士なの。

だから、メディアがイアソンのために犯した犯罪は、どれも一級ものよ。
まず、弟殺し。コルキスから黄金の羊皮を奪って逃げる彼を、父王の追跡から庇うために、父王の目の前で弟を切り裂いたのよ。
そして言ったわ。「さあ、父が弟の遺体を集めている隙に逃げるわよ!」

そして、イアソンの叔父の殺害。自分では手を下さず、彼の娘達に殺させたの。
それも、「若返りの魔術」と称して火あぶりにするという汚いやり方でね。
いくら夫を王位につけるためとはいえ、あり得ないわよねえ!

・・・全てイアソンに愛されたい女心だって?そうね、でも少し違うわ。
だってメディアにとって殺人は常にイアソンへのプレゼントだったのだもの。
プレゼントって、相手が欲しいものをあげるのが一番いいけれど、自分があげたいものをあげて失敗しちゃうことってあるでしょう?
そういう時って、相手の反応に気遣わない限り、あげた自分はとっても満足。
メディアに限らず、女ってそういう面を少なからず持っているものだわ。

しかも、そうした自己満足のプレゼントの能力が一番発揮されるのは、愛すべき相手じゃなく、復習すべき相手へのギフトの時よ!
愛を裏切ったイアソンへ、メディアが最も贈りたかったもの・・・
愛を込めて、泣き叫ぶ子供たちを切り刻むメディアの姿、想像できて?
まるで悲しみとエクスタシーをキャンバスにぶつける画家のように、メディアの表情はエロティックで生き生きしていたことでしょう!!

まあ、そうはさせないように一生愛してくださるって言うの?
困ったわねえ・・・それならあたしがそうならないように、あなた、いますぐあたしを切り刻んで焼いて食べちゃってくれるかしら?

朝比奈マリー ギリシャにて

2004.03.04


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創刊:2002.10.15
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更新:2013.06.06
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