エッチの条件 -遠山千秋-

男の前で身も心も裸になる瞬間、すれ違う思いと言葉。嘘をついたのは身体なのか、心なのか・・。性にまつわる女の子の本音を赤裸々に綴ります。

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51 ヨイノクチ。
50 伝わる想い
49 ぎりぎりのライン
48 静なる性
47 甘えの構造
46 近くて遠い距離
45 簡単嗜好
44 感度の問題
43 壁を越えた向こう側
42 遠距離の秘訣
41 暗い夜の足音
40 イイ男の条件
39 別れの理由
38 喪失の代償
37 おんなの証
36 透明なキモチ
35 薄皮一枚の先
34 永遠の契り
33 沈黙の絆
32 充足の蓄積
31 生の浄化
30 愛しさの根源
29 損得の果て
28 嫉妬の正体
27 身体の声
26 素晴らしき日々
25 痛みの行方
24 罪への階段
23 愛撫の条件
22 キレイの条件
21 評価の主体
20 内を守るもの
19 快楽の種類
18 性の主役
17 充足の存在
16 神秘の入り口
15 その手の温もりの中に
14 一方通行の先
13 明日への条件
12 浮気の条件
11 「感謝」から「当然」までの距離
10 性から日常へ
09 月に一度は
08 正しい言葉
07 言葉が欲しい。
06 目交わいの条件
05 0.5の寂しさ
04 FIRST LOVEの条件
03 ハダカの条件
02 カラダの条件
01 KISSの条件

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プレリリース

第28回

嫉妬の正体


晴天の霹靂


「大切な人ができた。そう言ったら、キミはどう思う?」
帰ってくるなり、『彼』はそう言った。

私はゆっくりと向き直り、聞き返す。
「どうゆうこと?」

聞き直しても、あまり事情は変わらない。
『キミ(私)と同じくらい、大切だと思える子ができてしまった。』
ただ、それだけだという。

「ボクはキミと一緒に過ごした時間の大切さを知っている。
だから、キミがどうしても嫌というなら、彼女とはもう合わない」

コレは彼の本心だ。それがわかるから、私は何も言えなくなる。

「どうしたいの?」
「わからない。ただ、ボクは彼女の役に立ちたいと思う。
 だから、このままだとボクは彼女をダイテシマウだろう。」

『彼女』はサミシイのだと言う。
彼がそういうのだから、私はそれを信じる。

私は、こんな彼が心底好きだ。
実直で、他人に対して誠実であろうとする。
だからこそ、こんなに不器用に自分をさらけ出せる。

そして、それを「私がわかっている」ことを知っている。
二人の間に流れる「ある種の信頼感」。
それを、二人ともが感じているという事実は、とてもステキなことだけど。


嫉妬の正体


でも、こんな時って、どうしたらいいのだろう?
怒ることもナジることも、そして哀しむことさえ、私にはできなかった。
どれも違うと思った。

私の大好きな人に、大切な人が増えた。
それは、嬉しいことだと思った。
大切なものや、好きなものが増えるのは、良いことだ。
それらは、自分の世界を広げる。

彼の世界が広がるのは喜ばしいことだ。
本心からそう思った。

だから、こう言った。
「彼女を決して傷つけないよう、できることをしたいだけすればいい」
彼は、神妙に頷いた。


でも、寝る前になって、事情は変わってきた。
どんどん不安が大きくなってきてしまったのだ。

突き詰めれば、嫉妬の正体は、「捨てられる不安」だ。
わかっていながら、私はそれを制御しきれなかった。

彼を信じ切れていない。
そして、自分さえも。

それが、辛くて不覚にも涙がこぼれた。
「彼が他に好きな人ができたこと」にではなく、
彼の幸せを心底喜べない自分の小ささに。

彼はそれを見て言った。
「こんなにキミを追いつめるなら、彼女とはもう合わないよ。
ボクはキミが大切なんだ」

それを聞いて、私はまた泣いた。
小さくて、あまりにも小さい自分。

弱くて、こんなに自信がないなんて、今まで気づかなかった。
そして、彼にこんなにも依存していたなんて。

浅ましい自分の本性から、ずっと目をそらし続けてきたんだ。
それが、悔しい。そして、悲しい。


それから、彼は物理的な条件で、『彼女』とは会えなくなった。
私は、複雑な思いで今にいたる。

嫉妬したって、ごねたって、小さな自分は変わらない。
そんな自分をごまかすために、好きな人を縛り付けたくはない。

大切なものを見失わない生活は、こんなにも難しい。



2003.04.02
 

遠山千秋

エッチの条件

 

 

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創刊:2002.06.14
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更新:2016.12.02
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