主婦のメルトモ事情2 -佐原天希-

世間から見たら平凡で幸せすぎるぐらい幸せな主婦の私が踏み込んではいけない“新しい世界”を知ってしまったきっかけは「メール」。私が隠し持っている“引き出しの中身”をこっそりとあなたに見せてあげましょう。

主婦のメルトモ事情

はっぱ

主婦のメルトモ事情Part1
by 月野ルナ

はっぱ

主婦のメルトモ事情Part2
by 佐原天希

はっぱ

主婦のメルトモ事情Part3
by 桜木愛依

佐原天希

発行部数

佐原天希自己紹介
あなたもライターになれる

07 唇が触れ合う瞬間
06 抱きしめられて・・・
05 ドキドキとトキメキの初対面
04 彼の親友に心魅かれて
03 なぜか彼のトモダチと・・・
02 擬似恋愛の始まり
01 新しい別世界の始まり

第4回

彼の親友に心魅かれて


とうとう“その日”はやってきた。「時間と場所は天希が決めて」とタカシが言ったので、待ち合わせ場所は彼の職場からさほど遠くはない、大型スーパーの西口玄関前にした。メル友に会う、なんて生まれて初めての事だし、その前に会うのはタカシではなく、彼の親友『ニシ君』なのだ。心のどこかで胡散臭さを感じていたせいか、“何か”あった時のために、人目の多い、にぎやかな場所が良いと考えたのだ。

午後7時。太い柱の影にあるベンチに座って私はニシ君を待っていた。あえてそこに腰をおろしたのには理由がある。ここからは待ち合わせした場所が見えるが、柱が邪魔をしてむこうからは私の姿は見えない。もし、ガラの悪い、いかにも怪しそうな人物が現れたら、そ知らぬふりをして帰れるように。

だが、30分経ってもニシ君らしき人はそこには現れなかった。“もしかしてからかわれているのかも?!”私はだんだんと不安になってきた。田舎のスーパーで待ち合わせをするなんて、近所のオバチャンぐらいのものだろうし、午後8時閉店のためか、店内は人の姿もまばらで、店員がチラチラとこちらの様子を窺っている。

もう帰ろうかと腰をあげた時、ブルーのパーカーを着た背の高い青年が走りこんで来るのが見えた。“あっ、あの人だ!”直感というよりも、あんなにも急いでいるのはその人だけだったのですぐに分かった。ゆっくりと彼に近づいていく。ニシ君は私の姿を見て、はっとした顔をした。彼が驚くのも無理はない。私はタカシに「体重65キロでぽっちゃり型」と伝えてあったのだ。ニシ君はタカシからそういった特徴を聞いて、私という人物をイメージしていたに違いない。

「あ・・・天希さん?」目をくるりと回して、尋ねてきた。「ニシ君ですね?」そこでやっとお互いほっとした表情になり、近くのベンチに腰掛けた。「ごめん、遅くなっちゃって。」彼の話では私が思った通り、体重65キロのぽっちゃり型の女性を探して店内外を歩き回っていたらしい。遅刻した彼が悪いのではなく、嘘をついた私が悪いのだ。必死になって探している彼の姿を想像し、おかしくて思わずふきだしてしまった。彼もつられて笑っていた。

ニシ君はタカシとは違い、よく話す人だった。決しておしゃべりというのではなく、私の話しをきちんと聞き、そこから話しを膨らませる、女性の扱いがうまいタイプだった。身長は175cmほどでスラリとした体型と、決してハンサムではないが、眼鏡の似合う人懐っこい表情は、まさに私の好みだった。初対面とは思えないほど、彼との会話はよく弾み、二人で声をあげて笑った。

タカシの仕事が終わるまでの、ニシ君と二人きりの時間。会うまではあんなにも不安で、恐怖さえも感じていたのに、次第にもう少しこのままでもいいかな、とさえ思い始めていた。“ダメダメ!この人はタカシじゃないんだから!”そう自分に言い聞かせながらも、クシャクシャの笑顔で楽しそうに話しをする彼の横顔をじっと見つめていた。

2004.03.05
佐原天希


 

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創刊:2004.01.05
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更新:2011.02.16
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