主婦のメルトモ事情2 -佐原天希-

世間から見たら平凡で幸せすぎるぐらい幸せな主婦の私が踏み込んではいけない“新しい世界”を知ってしまったきっかけは「メール」。私が隠し持っている“引き出しの中身”をこっそりとあなたに見せてあげましょう。

主婦のメルトモ事情

はっぱ

主婦のメルトモ事情Part1
by 月野ルナ

はっぱ

主婦のメルトモ事情Part2
by 佐原天希

はっぱ

主婦のメルトモ事情Part3
by 桜木愛依

佐原天希

発行部数

佐原天希自己紹介
あなたもライターになれる

07 唇が触れ合う瞬間
06 抱きしめられて・・・
05 ドキドキとトキメキの初対面
04 彼の親友に心魅かれて
03 なぜか彼のトモダチと・・・
02 擬似恋愛の始まり
01 新しい別世界の始まり

第1回

新しい別世界の始まり


“それ”が届いたのは、3年前の暑い夏の日の午後だった。ホコリっぽい匂いの箱を開けると、それは恥ずかしそうにツルリと顔をのぞかせた。

私好みのボルドーに近い濃いピンクのカメラ付携帯。そっと息を吹き込むかのように、「電源」のボタンを押した。

分厚い取扱説明書を片手で抑えながら、やっとのことで友人らへ“初メール”。ワクワクしながら返事を待つ・・・が結局、数時間経っても、返事がくることはなかった。ちゃんと届いているのか否か。忙しくて私のくだらないメールに付き合いきれないのか。何度も携帯をチェックする。あぁ、“女の友情”とはなんと無情なものなのだろうか・・・。

どんよりとした気持ちのまま過ごしていたある日、携帯の請求書が届いた。「メル友を作ろう!」同封されていたチラシの一言に目が釘付けになった。“そうだ、メル友を作ればいいのだ!”目の前がぱぁーっと明るくなる。それは、気に入った相手へメッセージを録音してやりとりをするという、伝言ダイヤルだ。

「専業主婦です。楽しくメールのできるメル友を募集しています。」ヘンなところで真面目な私は、登録するメッセージを何度も練習し、ドキドキしながらも、なるべく可愛い声を意識してゆっくりと吹き込んだ。

「僕も既婚者です。よかったらメル友になって下さい。」数人の男性から届いたメッセージの中、彼にだけピンとくるものがあった。声が・・・低くて太い、よく通る彼の声がタイプだったのだ。すぐに私の携帯番号とアドレスを迷う事なく吹き込んだ。

「初めまして!タカシです。お返事ありがとう、すごく嬉しいです。」初めての受信メール。祝・記念すべき第一号!!!「こちらこそ、お返事ありがとうございます。色々なお話しをしましょうね♪」たまらなく嬉しくなって、私もすぐに彼へ返事を出す。

専業主婦というものに漠然とした不安と、単調な日々に不満と退屈さえも感じ始めていた。まるで欲しかったオモチャを与えられた子供のように、携帯電話を手に入れた事で知った、“新しい別世界の始まり”に、私は目を輝かせていた・・・・。

2004.01.17
佐原天希


 

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創刊:2004.01.05
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更新:2011.02.16
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