主婦のメルトモ事情3 -桜木愛依-

3人の子供を育てながら、学校のPTAの役員まで引き受ける30代後半、医療系パート派遣社員の主婦のワタシ。メールから恋に落ちた彼らのこと、出会い系サイトで出会ったメルトモの殿方との色んな事を、赤裸々に包み隠さず語 ります。

主婦のメルトモ事情

はっぱ

主婦のメルトモ事情Part1
by 月野ルナ

はっぱ

主婦のメルトモ事情Part2
by 佐原天希

はっぱ

主婦のメルトモ事情Part3
by 桜木愛依

桜木愛依

発行部数

桜木愛依自己紹介
あなたもライターになれる

9 過ち2(最終回)
8 過ち1
7 セフレな人
6 ギャップ
5 結ばれた夜
4 2人の距離
3 愛しい人
2 恋の予感
1 初めてのメール

第3回

愛しい人


3日後に仕事を終えた先生が、自宅の近くまで車で迎えに来てくれた。
姑には再び仕事と嘘をつき、子供を預ける。
大病院に勤めているため、先生を知っている人はいても、午前パート勤めの、しかも一番奥の外来の受付にひっそり座っている私を知っている病院職員は数少ない。
それでも、隠れるようにして会う2人。

今度は病院から少し離れたイタリア料理店に入り食事した。
相変わらず会話は進まないが、私が聞いた。
「そう言えば、私に言ってあげたいことってなんですか??」
先生は、私の今までの生き様を書いたメールを読んで、こんなに大変な人も居るんだと感じたそう。
で、私に足りないところ、「人を見る目を持つこと」「強くなること」
これを言いたかったのだそう。
あと、「少なくとも僕のほうが18年長く生きて居るのだから、アドバイスはできるから遠慮せずに何でも相談してきて欲しい。1人で悩まないで。」と言われた。
本当にその言葉は嬉しかった。やっと自分を理解して認めてくれる人に巡り合えたんだと。
それから話が弾み、私は先生に質問した。
「人を見る目を養うようにって言われたけど、先生は私にとってプラスになるひとなのかなぁ?」
先生は、「それはこれから付き合っていけばわかるよ。」って微笑んだ。

こんな話もしてくれた。
先日、自分の専属の看護婦を1人、他科へ急遽異動させたそう。
同じ科の他の医師と長いこと不倫関係にあったのだけど、2人が勤務中の態度も明らかに色気づいてて周りの仕事にも支障をきたすようになり、また看護婦さんの夫が、トップの管理が甘いと乗り込んできたそう。
婦長とも相談して、看護婦を異動、年度末に医師は他県へ転勤になるそう。
自分でも厳しい判断下したと先生は感じたらしい。
「僕自身、こうして女性と外で会ってるのにね。」
苦渋に満ちた顔で先生が呟いた。
思わず私が言った。
「先生、私と食事してるだけじゃない。深く考えこまないの。第一全く部署が違うじゃない。実際私は、白衣姿で聴診器ぶら下げてる医師の姿の先生は見かけた事無いし。接点が無いもん。」
でも、もし、これから先に進んで、公に知られる事になったら、トップの先生には誰が厳しい判断下すのだろう…。

食事を終え、車に乗り込んだ時に私が思い出したように聞いた。
「先生、してあげたいことって??」
ふと、先生の顔が近づき、軽くキスをした。
ビックリして、
「してあげたい事って…先生、女性には誰にでもこんな事とするの?」
って、聞いたら、照れくさそうに、
「そんなわけ無いでしょう。」を、クスッと笑った。
もう一度キスした。今度は長い時間。胸にも触れられた。
「柔らかい…」先生が、耳元で呟いた。

こうして、先生と私の付き合いが始まった。結婚してから初めて出来た18歳年上の医師の彼。

以前から私には好きな人がいた。
結婚する2年前、17歳年上の同じ会社の人と付き合っていた。
当時その人は、3番目の奥さんとなる人と婚約中で、私が横槍入れてかき回したような形になってしまったけど、結局彼はその婚約者の元へ戻った。
彼を失い、半ばヤケクソだった私は、当時親交のあった夫と、その彼の結婚式より早く日取りを決め、付き合って僅か7ヶ月で結婚した。
でも、その彼も私もお互いのことが忘れられずにいて、結婚後も数年に1.2度程逢っていた。
結局、結婚前より通算13年続いたけど、先生の出現により、私自らピリオドを打った。
先生は以前のメールでその彼の存在は知っていたけど、今回本当に別れた事を伝えたら「本当?でも、本音は嬉しいかも」って。

結婚後の初めての恋愛。
腐れ縁を切ってまで、私は先生に夢中になった。
キスをしてからのしばらくしてからの夫とのハワイ旅行では、初めて夫に抱かれるのを拒否した。
夫は旅の疲れと不審がることもせず…。

先生もまた私を可愛がってくれた。
先生曰く、私との付き合いは「深遠に嵌るかもしれないけど、溺れる事はしない。」
私もそう。自分自身を見失い、周りが見えなくなるような恋愛はしたくなかった。

クリスマスには大きな公園のライトアップを見に行った。
これが後の毎年の恒例行事になる。
付き合いだしてから、10日から2週間ごとに逢っていた。
毎回仕事と言って、姑に子供を預けた。単身赴任で、遠方に居る夫は知る由も無い。
いつも仕事を終えた先生が、私の自宅の前まで迎えにきてくれ、お茶か食事をして、車の中で会話しながら、キスを繰り返す。
首筋、胸も弄りながら唇が這う。
先生とのキスは本当に心地よくて、私は大好きだった。
でも、これ以上進展する事は無かった。
先生にも私にも躊躇する部分があった。
それ以上深い関係をお互い望んではいるけど…。

ある日、先生が私に送ったメール。
「愛しい人。こんなに人に愛されるなんて初めて幸せ」って書いてあった。
添付メールで送られたものをファイルを開くと、私が今まで先生に送ったメールを抜粋したものだった。
「毎日、先生のことばっかり考えて、逢いたくて」
「先生のメールで一喜一憂してる私『ばっかみたい』です」
「先生は、私にとって手を伸ばして一生懸命に掴もうとしても、どんなに求めても届かない存在」
「逢ったらドキドキして顔がほころんじゃう。」
「メール読んだり、逢える日を数えて生活の張り合いにして、逢って話して触れ合う事が嬉しくって楽しくって」
「先生のこと好きで。そんな気持ちで居るだけ幸せ」
「本心は先生の事、失いたくない」
「私も無性に逢いたい…」
メールだから本心を語れた。愛情いっぱいに満たされた私。
ずっとこのまま先生との甘い関係が続くと思っていた。
でも、束の間の幸せだった。

 好きな人と逢えなくなるのがこんなに辛くなるなんて…

2004.07.20

桜木愛依



 

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創刊:2004.06.01
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更新:2011.02.16
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