多重債務からの脱出 -椎原里織-

ネットワークビジネス、付き合い、浮気・・・さまざまな理由で作った「その場しのぎのお金」が膨れに膨れ上がっていつの間にか多重債務に。債務整理現在進行中の多重債務者がお金の明暗をお届けします

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多重債務からの脱出Part2

マガジン発行履歴

椎原里織自己紹介

私もライターをやってみたい

多重債務に陥らないために

3

救済機関との連携

2

家族の絆

1

多重債務の兆候

椎原里織の新着コラム

23

勝手な行動?

22

電話帳でアポを取る

21

現金を作る方法

20

選ばれた優秀者

19

お金の感覚

18

2万円の価値

17

非常識を問うならば

16

口説き落とすためのテクニック

15

Rは私にとって

14

クレジット会社とサラ金のCM

13

詰め

12

最初の攻撃

11

多重債務へのきっかけ

10

誰が為にカード作る?(後編)

9

誰が為にカード作る?(中編)

8

誰が為にカード作る?(前編)

7

正式受理

6

告白〜Xデーにおびえる人たちへ

5

どっちが怖いでショー

4

自分ひとりの問題ではない

3

任意整理−怖いものは何か

2

面接第1回目と取り立て

1

ネットワークビジネス

第11回

多重債務へのきっかけ


第1回目にも書いたが私はネットワークビジネスにはまっていた時期がある。当時ゲームセンターでアルバイトをして生計を立てていたのだが、店の同僚に誘われたのがきっかけだった。

当時の時給は750円。その店はアルバイト店員にもきちんと福利厚生が準備されていたが、健康保険と厚生年金の加入は準社員以上からだった。アルバイトには保険と年金はないが、そのかわり会社が指定するレジャー施設などを利用する際、あらかじめ店長に届けを出せば正社員と同じ割引の特典があったと記憶している。

私が働いていた店はNというゲーム会社の直営店だった。時給は悪くはないが、サービス業に「人並みの休日」はない。盆、正月は稼ぎ時である。ゲームセンターは以外にもハードであるので、勤務内容からすると時給は高いほうではなかった。しかし、口は悪いがアルバイトのこともちゃんと考えてくれている店長や、面倒見のいい先輩社員らに恵まれ、仕事はきつかったが「辞めたい」と思ったことはなかった。

ある日、同じ店で働く同じアルバイトの男性社員に「紹介したい人がいるんだけど、時間を作ってくれないか」と言われた。

話を聞くと、紹介したいと言う人は女性で、男性社員はその女性と食事をした際、私の話をしたそうである。女性は「私」に「興味」を持ち、会ってみたいと言っているのだと言う。

何を話したかは知らないが、私自身は人に自慢できるようなことは何一つない。自分に自信がないわけではないが、人が興味を引くような魅力は持ち合わせていない。その女性は一体私の何に興味を持ったと言うのだ。

 ぴんと来た。「ネットワークビジネス」だ。

◇◇◇

別の店で働いていたとき、専門学校時代の友人が「私と一緒に仕事やろうよ」とアムウェイに誘ったことがある。そのときも「紹介したい人がいる」だった。結局、その友人とは疎遠になり連絡も取っていないが、ビジネスに関わってろくなことはなかった。アムウェイの体質なのか何なのかはわからないが、彼らは月に1回程度、大きな会場を借りてラリーと呼ばれる集会を開いている。この集会には子ねずみを集めて上位に上ったいわゆる「成功者」たちが、「どのように子ねずみを集め、自分はこの地位を得たか」を演説する。

成功者の話であるから、集まった人は話を聞きながらメモを取ったりしている。これはこの集会に限らず、どこのどんな講習会でも見られる風景であるが、一味違うのは、集まった人たちがその成功者の話に涙し、感動しているというところだろうか。北朝鮮の「将軍様マンセー」を思わせる風景だ。成功者の話を聞いたものは皆感動し、涙し、明日の子ねずみ獲得を誓うのだ。

演説が終わると、会場からは割れんばかりの拍手が響き、さらには「追っかけ」が始まる。運よく出口で出会えれば一緒に写真をとり、握手をし・・・「きゃあ!○○さんと握手しちゃった!もう一生手を洗わない!感激!」・・・・おいおいである。  私も誘われて一度行ったが、この風景に寒気を覚え、次第に参加しなくなった。だが参加しなくなった 一番の理由は「拘束される」からだった。

定期的にアップの家に呼ばれるのだが、呼び出しはこちらの都合は考えない。この「呼び出し」があったとき、私は名古屋駅で帰りの新幹線を待っていたところだった。私は九州に住んでいるが、本州からJRで帰る場合、小倉まで新幹線に乗り、そこから特急に乗り換えである。名古屋から小倉までは新幹線で3時間から4時間。そこから特急で2時間である。昼に出ても帰りは夕方、6時間近くの長旅である。はっきり言って、友人からカラオケや食事のお誘いがあっても行きたくない。だが彼らは違った。

アップ(以下A)『今どこにいるの?』
私『名古屋です。新幹線待ちです』
A『何時くらいにこっちに帰れるの?』
私『夕方6時半か7時くらいですけど』
A『あ、そう。じゃあ、それから家に帰って荷物置いて、8時くらいには私の家に来れるよね』
私『はぁ・・・でも今日帰ってからでは時間も下がるし、疲れているので今日は遠慮したいんですが』
A『私が来いと言っているの。みんな来るのよ。あなただけ勝手は認められないわ』

嫌になった。どうせ行ってもこのアップの機嫌如何によっては愚痴になるか、怒られるかどのみちつまらない話を聞かされるだけだ。自分の時間をこのアップのつまらない話のために割きたくなかった。もともとアムウェイは義理で始めたようなものだったし友人や家族からの冷たい視線もあり、私はアムウェイをやめた。

◇◇◇

こういう経緯から、男性社員が「紹介したい人がいる」と来たときはすでに警戒態勢だった。「いつでもいいから。都合のいいとき教えてよ」都合なんか誰がつけるもんか。適当に鈍ら返事を返し、数日が流れた。

私はいつもどおりに仕事をこなし、先輩社員らと閉店作業をしていた。掃除を終わらせ、電気も落とし、戸締りを確認して店を出ると、時間はすでに深夜1時を回っていた。

さあ帰ろうと車に乗りかけると、例の男性社員が「待って」という。何事かと思ったら

「今から1時間、いや30分でいいから時間作って。わざわざ会いに来てくれたから」「ああ、例の紹介したい人がいるって話?悪いけどねずみ講の話なら聞きたくないから」

振り切ろうとしたが、彼らも子ねずみを獲得したいのでどうしても引かない。

「向こうから会いに来てくれたから。俺の顔を立てると思って!30分がダメなら15分でも!」

迷惑がっているのがわからないのか。大体仕事帰りに時間を作れといっても深夜1時過ぎである。非常識である。「お願いだから!」

「・・・15分だけだよ」

なんでも近所のファミレスで待っているという。私は指定された場所に車を走らせた。

2005.02.23

椎原里織

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更新:2013.06.06
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