夏奈子の動物記 by 御厨 夏奈子

夏奈子の動物記
可愛いペットや野生動物、家畜から実験動物など、動物の不思議な生態や動物をとりまく社会事情、話題のアニマルセラピーのことなど、動物との心温まる話や笑える話などを交えておおくりします。

キーワード:自由,根気,短気,やる気,犬好き,旅好き,B型

御厨夏奈子の動物コラム

6 ハムスターのはなし(1)
5 動物霊のはなし
4 実験動物のはなし
3 お年寄りと動物−3−
2 お年寄りと動物−2−
1 お年寄りと動物
0 羊のこと

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創刊:2002.10.15
訪問者数:
更新:2008.11.19
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第3回

お年寄りと動物−3−


〜アニマルセラピーの問題点〜

今回も、前回の続きです。

アニマルセラピーにも様々な問題点があります。よくいわれるのは、病気が移ること(人畜共通感染症の問題)や動物による怪我や事故(しつけの問題)のこと。そして動物アレルギーや利用者の間で動物の取り合いがおこること、周囲の理解が足りないこともあげられます。

 そんな中で、私が絶対に考えてほしいことは、動物自身の福祉の問題です。動物側にストレスはないか。負担をかけていないか。訪問活動の場合、人と触れることにストレスを感じる動物は活動に適さないとして認定されないはずだし、活動の時間も動物が疲れないよう、1〜2時間に設定されています。

 では、施設で飼われている動物はどうでしょう。

犬の場合、基本的な飼い方は家庭で飼っているのと同じです。ただ一日一度の餌の他に、いろいろな人がお菓子をあげます。施設の中で運動する機会はそうありません。老人ホームの場合、職員の方は仕事が忙しく、散歩に充分な時間もとれません。そのため、栄養過多と運動不足で犬は太りすぎてしまいます。

 また、犬は自分が所属する集団の中で順位をつけ、自分よりも上だと思ったものに服従する性質を持っています。特に一番上のボスには気に入ってもらおうと努力し、そうすることが生きがいになっているともいわれます。老人ホームで飼われている犬は、まわりの人も世話をする人もころころ変わって誰がボスだかわからない状態でした。

 そして、動物も年をとります。年をとると、体が衰え不自由な部分もでてきます。私が行った老人ホームにも10歳を越すラブラドールがいました。足が弱くなり、立つこともままなりません。犬のトイレは外にあるので、トイレの場所まで広い施設の中をおぼつかない足取りでがんばって歩いて行くのですが、ときには失敗することもあります。そんなとき、その犬は申し訳なさそうな顔をして隅っこにうずくまっていました。目も耳も悪くなっているので、一匹でいつのまにか外へ出て、車が多い道路などの危ないところへいってしまうこともあります。

 犬がそんなことになっても、人間の老人ホームでは犬ばかり気にかけていられる人はいないのが現状です。

 これからの高齢化社会、老人ホームの数も増えれば動物を飼う施設の数も増えるはずです。それにともなって、動物を取り巻く環境を改善していくことも必要だと思いました。

 お年寄りにとっても改善点はたくさんあるのに、動物のことまで・・・と思われるかもしれませんが、お年寄りも動物も、今のところ社会的には弱者の立場です。そして私たちも、いつかその立場に立つことになります。そんな立場にある人たちを主役に見据えて考え、将来的にみんな(人も動物も)が横に並べる社会を築いていかないと、本当の福祉社会はおとずれない、とも思いました。

 動物は人間社会の縮図のような気がします。農薬の被害や公害を一番に受け、警告したのも動物達です。動物の様子や今のあり方に目を向けることって、大切です。

 アニマルセラピーからずいぶん発展しましたが、今、アニマルセラピーについて考えるには福祉の問題も切り離せない、ということでした。

3回に渡って書いたアニマルセラピーについても今回でひとまず終わりです。次回からは違うテーマで書きますが、今後もご愛読よろしくお願いします。

2002.12.24
御厨夏奈子

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