万能の神!もうたくさんです! by 日野原公路

万能の神!もうたくさんです!
時代の閉塞感の中で何とか生きて行かなくてはいけない私達。このメールマガジンは、そうした泥沼の中を生き抜く私達のためのいわば暗黒の「天声人語」になればと思います。一筋の光が見えますかどうか、さて?

キーワード:サブカルチャー,B級,本音,消費文化,不幸,政治,行政

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創刊:2001.01.05
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更新:2011.02.16
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第11回

やっぱり魚は馬鹿だった?(後編)


先週のあらすじ噂の本に載っていた「魚の記憶力はたったの2秒である」という噂の真偽を確かめるべく、私は東北大学の沿岸生物生産システム学講座の助教授に電子メールで問い合わせた。待つこと1日。回答は意外に早くやって来たが・・・・・。

 届いたメールを早速開いてみると、「ご質問については,申し訳ありませんが何の情報も持ち合わせておりません」という返事でいきなりずっこけた。が、次に繋がる貴重な情報も教えてくれた。「魚の記憶でしたらおそらく行動学の分野になろうかと思います」うーん、そういうものかと感心する私。さらにこのように続く。「魚専門でしたら、東京水産大学に魚類行動学の先生がおられると思います」そうか、東京水産大学という手があったか!それならば、今度は東京水産大学の先生に聞いてみようということで、私の次のアプローチが始まった。

 今度のターゲットは東京水産大学である。またも、ホームページを探すことから始めた。すると意外にも早く、目的の魚類行動学の研究室は見つかった。ここの教授に東北大学の時と同様にメールを出してみた。待つこと1日。またも、回答は早かった。大学の先生は仕事が早いと感心した。いや、ただ単に暇なだけかもしれない・・・・・。

 私は今度こそ真偽がはっきりとするような確信があった。とりあえず、メールを開くと、

「魚の記憶力について,『たった2秒!』の根拠はありません。」

という文章がいきなり目に飛び込んできた。この噂はやはり単なる噂にすぎなかったのだ。さらに続く。

「先のことを予想して行動する洞察力は,動物行動学の分野で知能に分類され,これは魚にはないと定義されますが,学習能力についてはバカにしたものでは有りません。」

そうか、魚は未来のことを予測するほど賢くはないのだが、やっぱり経験したことは、そうすぐには忘れないのかと感心する。教授は私の質問に対する回答を以下のように締めくくった。

「危険回避は最も重要な動物の行動であり,逃げることを知らなければ生存できないことになります。動物の行動に『精神』という概念を導入するのも不適当ですし,根拠のない記述,あるいは研究結果の歪曲紹介かと思います。」

 結論として、奇妙な噂から常識で解決できるような回答に収まってしまったといえるかもしれない。自分としてはちょっと残念だ。

 しかし、インターネットで大学に直接アプローチするという手法は、意外と大学というものの在り方を根本的に変化させるくらいの可能性を持っているのではないかという気がした。これは、けっこう大きな発見であった。こうしたことが日常的に行われるようになると、大学の教授が何でも知っている(ある分野に関してはという限定付き)横丁のご隠居のような存在になってくるのかもしれない。

 最後に魚たちの名誉回復のために以下の言葉で締めくくろう。「魚の記憶力は馬鹿にしたものではありません!」

2001.03.16
日野原公路

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