エンタメギョーカイ事件帖 by あおいさんご

エンタメギョーカイ事件帖

現役クリエイターがテレビや映画、演劇などメディアの現場で見聞きしたことを生々しくリアルに紹介。エンターテイメントに興味ある人だけでなく業界人を目指す人にも幅広く参考になります。真実だからこそ面白い、エンタメギョーカイ事件帖。

キーワード:映画,演劇,テレビ,シナリオ,企画制作,自主映画,俳優,オーディション

新着コラム

10 ほんとにあった!?呪いのビデオ
9 投稿される心霊写真
8 キューティーガール2
7 キューティーガール
6 漫画家、原作者、編集者
5 映画祭というイベント
4 t.A.T.u.のドタキャンってオイ!
3 交渉人のロケ
2 アイドルとカメコ
1 俳優ビジネス
0 盗作・映画

自己紹介
発行部数
あなたもライターになれる
 

たまごや

美容と健康と食

きれいになっちゃお

整体マニアックス2

ファミレス様、覚悟せよ!

高齢化社会

いきいき介護ライフ

老人ホームの裏事情2

老人ホームの裏事情

国際化社会

ブルゴーニュ通信局

誰でもなれる国際人

小口輸入支援

オトコとオンナ

チョコレートカクテル

不倫のススメPart2

チャットレディー“すずね”

毎日のお役立ち

知って得する労働法

週刊マナー美人

常識ぽてち

女性のためのクルマ読本

週刊節税美人

四柱推命による人生相談

お店で買うにはちと恥ずかしい


創刊:2003.05.03
訪問者数:
更新:2008.11.20
デジタルたまごやトップ

第1回

俳優ビジネス


俳優になりたい、と考える人はたくさんいます。学生時代、演劇にのめり込んでいた人から、突然思い立って脱サラする人まで、様々です。

彼らがまず訪れるのは、養成所と呼ばれる施設です。俳優は憧れの職業だそうで、競争率が高いため、予備校ならぬ養成所が軒を並べています。

では、養成所に入ると、必ず俳優になれるのでしょうか。答えは簡単で、資格があるわけではないので、名乗ったその日から誰でも俳優なのです。問題は、デビューし、継続的に仕事ができるかですが、多くは「本業」のくせに「バイト」だと自分に言い訳して生活費をまかないながら、気づいたときには十年近くも同じことを繰り返すと、やっと挫折し、夢やぶれてしょんぼりとします。

これなら、大人しく憧れているだけの方が幸せともいえます。

養成所というのは、慈善事業ではありません。どこかのお金持ちが私財をなげうって将来のスターを生み出そうと設立した道楽でなければ、世話になるにはお金がかかります。いわゆる月謝ですが、月謝の他にも入学金もしくは入所金がかかることが常です。養成所はたいていはその上部組織にプロダクションがあり、優秀な人材は研修を経て所属、という流れになっています。

つまり、養成所はプロダクションが経営しているわけです。

さて、こうした実態はほとんど常識になっており、志願者は誰も文句をいわずに支払いを済ませますが、入学金には実は問題があります。

本来、俳優のマネジメントを生業とするプロダクションに所属するには、お金はかからないのが普通ですから、プロダクションに入るためにお金がかかるというのはおかしな話で、いってみればこれは寄付です。そうでなければ「入る」ことがそもそも難しい場合(裏口)で、将来を約束されないのであれば、これはほとんど無駄な投資です。

俳優志望者の多くは、そんなことは知りませんし、知らされません。なぜ、こんなことがまかり通るのでしうか。

要するにリスク回避です。

プロダクションは新人を常に探していますが、多くは売れるか売れないかわからない先物投資です。収益の見込みは立たないので、どうにかして運転資金と営業費を捻出しなければなりません。それが、この「入学金」により拠出されているのです。

プロダクションは所属俳優の営業をするのが「業務」ですから、本来その業務に必要な資金を、所属するものが出す理由はありません。いわば俳優はプロダクションにとっては「商品」であり、商品が自ら宣伝費や営業費を捻出するならお店はいりません。自分でやっているのと変わりません。

こういう関係でいる限り、俳優はプロダクションにとって「お客さん」なのです。しかも俳優自身がそのことに気づかず、「商品」のつもりでいるのですから、実際の効果が出ていなくても、誰も文句はいいません。

万に一つ、その中から売れる人が出ればいいけれど、ほとんどは「カモ」です。はっきりいって、そのプロダクションには縁がありません。

毎月のように出される雑誌広告はなんのためでしょうか。

毎月百人規模でお客さんがやってきて、「書類選考」などはほとんどしませんから、得られる収益はバカになりません。

これといったコネクションや営業ルートを持たず、なおかつ屋台骨となるようなスターもいないプロダクションほど、こういうことをやっています。いわば夢を食うバクです。

どうせ食われるだけならそんな夢、見ない方がマシじゃないでしょうか。

しかし、今年もまた何千人も俳優を目指して地方から上京し、ほとんど詐欺に近い被害を、その多くが被るわけです。目も当てられませんが、お金を払えばデビューできるんじゃないかと他力本願なうちは、誰も相手にしてくれないのもまた、事実です。

誰も非難はできません。需要があるから供給があるのです。

2003.05.23
あおいさんご

スポンサード リンク