エンタメギョーカイ事件帖 by あおいさんご

エンタメギョーカイ事件帖

現役クリエイターがテレビや映画、演劇などメディアの現場で見聞きしたことを生々しくリアルに紹介。エンターテイメントに興味ある人だけでなく業界人を目指す人にも幅広く参考になります。真実だからこそ面白い、エンタメギョーカイ事件帖。

キーワード:映画,演劇,テレビ,シナリオ,企画制作,自主映画,俳優,オーディション

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創刊:2003.05.03
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更新:2008.11.20
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第3回

交渉人のロケ


WOWOWで三池崇史監督が新作「交渉人」を撮っている。これを書いているときはちょうど撮影も終盤にさしかかり、みなさんが読む頃には終わっているだろうが、知人が突然メールをよこして、「お暇なら気晴らしにエキストラに参加しませんか?」といってきたので、まんまと誘いに乗って、のこのこ神奈川の追浜くんだりまで行って来たというわけで、そのレポートを今回はお届けしようと思う。

三池監督のことを改めて解説するまでもないだろうが念のため書くと、日本で一番多忙な監督といわれ、2002年には監修も含めれば10本近くが製作・公開された。海外でも評判が高く、「期待される監督」にも選出されており、「漂流街」や「殺し屋1」のような硬派な映画も撮れば「アンドロメディア」や「サラリーマン金太郎」も撮っている。一見ガラの悪い坊主頭に大きなサングラスの風貌は、テレビなどでも最近はよく見かける。

その監督の現場をちょっとだけでも覗けるのは面白そうだった。ちょうどぼくの新作(しょぼい短編)の編集が大詰めで神経がおかしくなり始めていたので、確かに気晴らしは必要だったし、どうせ待つことの方が多いので、遠足気分で仲間とおしゃべりするのも悪くないと思った。

主演は三上博史に鶴田真由、共演者は佐野史郎や田中要次。ぼくは犯人の立てこもる病院に鶴田真由が駆け寄るときに邪魔になる野次馬をやっている。「どいてください!」といいながら彼女がぼくの肩をつかみ脇へどける。さっとすれ違うとき、ほんのりいい香りがしたのがとても素晴らしい体験として記憶に残っている。一瞬だったがそのテイクは5回やったので、これはおいしい気晴らしだった。

だが、どうやら鶴田真由は雨女らしく、彼女が登場すると雨が降った。もともと天気は雨が降ったり上がったりとはっきりしない感じだったが、それにしても撮り終わって控え室へ帰ると、途端にからっと晴れるのが、エキストラとしては、なかなかカンジ悪いものだ。

そしてまた、いつもそうかどうかは知らないけれど、三池組は助監督として参加しているのがすでに監督としてデビューしている人が多いせいか、なんだか指示がこんがらがってエキストラの動きは混乱を極めたのもカンジ悪かった。

エキストラの演出は普通助監督が行うものなので、彼らの能力次第ではロケの出来が変わってくるのだが、12時を回ってノッてきた三池監督自身が演出をし始めたときには、失笑すら漏れたものだ。

まあ、エキストラの人数が多すぎたというのもある。人は集団になればうるさくなるし、動きも読めなくなる。だから一概に助監督が悪いわけではないが、明け方近くになるにつれて、エキストラのモチベーションとテンションは確実に下がっていったし、やがてそのまま朝の4時、空が明るくなって撤収となるまで放置されるにいたったので、やることもなくなってしまった。

悪いことではない。あの三池監督の現場でもそうなんだと知ればこそ、若い作り手には勇気も出て来るというものだろう。

それにしても、地域住民はちゃんと寝られたのだろうか。撮影中延々と回されるパトライトの赤々とした光が路地を侵蝕し、エキストラの騒ぐ声も大きく、そればかりか、1キロW以上のサーチライトが何灯も焚かれていて、現場はさながら昼間のようだったから、無関係とは知りつつ、心配もしてしまうわけで。

確か鶴田真由は東京電力節電キャンペーンのイメージキャラだったはずだが、人に夏は消費電力のピークですといっておきながら、こんな現実、アリなのだろうか? と詮無い詮索もしてみつつ。

これまた、まったく無関係だけれども。

2003.06.20
あおいさんご

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