エンタメギョーカイ事件帖 by あおいさんご

エンタメギョーカイ事件帖

現役クリエイターがテレビや映画、演劇などメディアの現場で見聞きしたことを生々しくリアルに紹介。エンターテイメントに興味ある人だけでなく業界人を目指す人にも幅広く参考になります。真実だからこそ面白い、エンタメギョーカイ事件帖。

キーワード:映画,演劇,テレビ,シナリオ,企画制作,自主映画,俳優,オーディション

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創刊:2003.05.03
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更新:2008.11.20
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第8回

キューティーガール2


くどいようだが、9月6日から小倉優子主演の映画「キューティーガール〜美少女ボウラー危機一発〜」が公開される。一発であるところがミソらしい。ふーん。

ふーんって。感心するほどのことでもないが、今回のメルマガもそのメイキング日誌を紹介するので万一、内容に興味が沸いたら、テアトル池袋まで観に行ってみるといい。映画というモノにロマンを抱いていない、人生に疲れた人ならば大笑いできる。

いよいよボウリングシーンが始まった2日目。

ぼくが現場に着いたときには、真鍋かをりと小倉優子とのからみを撮影していた。小倉が天才ボウラーの真価を一人練習中に発揮しているところに現れる謎の女性、真鍋。小倉は性格がきつく、どうも周りの仲間(オールウェイズ)とうち解け合えないでいるのだが、この真鍋との会話で、そんな彼女になにかが起こりそうな予感を表現している。

現場を見渡すと、ほかには山下真司が控えていた。小倉の才能をいち早く見いだし、チームにスカウトする伝説のボウラー役だ。蛇足だが、いわゆる俳優らしい人に対しては、撮影前には気をつけなくてはいけない。もう大人だし、ベテランなのでどうこういうことはないだろうが、リラックスしているように見えても、自分なりの「入り方」をしている場合がある。集中を断つのは、いろいろよくないのだ。

昼頃、雑誌・新聞・テレビ各社があつまって制作記者会見が開かれた。小倉優子主演ということで、かなりの数の報道陣が集まる。小倉も緊張していたのか、次の日の東京スポーツ新聞では、パンチラ写真をばっちり撮られていた。さすが東スポ。メイキングでそんなモノを撮ったらぶっ飛ばされる。

ところで、小倉優子に対するメイキングはこの日に一通りすべてを撮らなければならなかった。実質1日半しか彼女は現場にいられないのはすでに書いたとおりだが、本編もメインは小倉優子なので、当然押しているその合間合間、休憩時間を借りたりもし、10分、いや5分の中でなんとか魅力を伝えなければならない。

しかも、この小倉の映像は、スカパーのVシアター135でも流したいという要望だ。ただ、撮影現場をうろうろする小倉をとっているばかりでいいわけがない。どうせ水着はないので、彼女のあの独特のキャラクターを最大限に生かすしかない。

それで企画したのが、パペットマペットをつかったトークショウ。意味がわからないかも知れないが、要するに可愛いぬいぐるみとおしゃべりしながら現場のこととか話そうよ、という企画だ。思い出すだけでも恥ずかしいので詳しくは書かないけれど。

小倉以外では、例によってアイドル軍団のコメントをひたすら撮りまくる。

いまでも見返すとむかつくのは上杉弘美で、この子はこれが初出演だ。演技はもちろんできるわけがないし、そうセンスがいいわけでもない。NGを連発し、殊勝にしていればカワイゲもあるものを、「今日は初めてだったんでNGも出したりしちゃったんですけど、段々慣れてきて、自分でもだいぶうまくなったかなあって思うんで、明日も頑張りたいです」ときた。

そう思っているのはおまえだけだ。段取りをこなすことで演技がうまくなったと思われてはたまらない。

上杉ばかりではない。彼女たちのほとんどは、撮影前にボウリングの練習すらしてこなかったらしい。「ボウリングはさっぱり」なんてしれっというのはどうなのか。一人鎗田は事前に通ってうまい人を観察していたというので、確かにフォームはすごく綺麗で、本編で唯一、本物のボウルを投げるグラビアアイドルとして活躍したが、他はさっぱりだ。

小倉にいたってはボールを投げる手と足が一緒に出ていたりする。小学校の入学式じゃないんだから。

その雰囲気に山下真司すらも飲み込まれたのか、かっこいいストライクを出すシーンで、27回もNGを重ねた。9本しか倒れないことが続き、10本倒れても、へなちょこな倒れ方だったりしたためだ。しかしそこは山下さん。現場の空気は緊張感が保たれたまま。

「ちゃんと倒れるまでやりましょう」と監督がいった。28回目のテイクで、10本のピンは跳ぶように弾けた。OKが出た。現場は最高に盛り上がった。あれは一体感だった。

こんなとんでもないボウリング映画。観れば、新しい発見を得ること請け合い。もしあなたが監督志望であれば、勇気を覚えるだろう。時間がない、演技ができない、やったことがないのナイナイづくしでいったいどうやって作品が完成されるのか。きっと参考になる。

というわけで最後は、小倉の放つラストシーンの台詞から。

「(ニコリとして)ナイス・マーク!」

……笑うところですョ

2003.09.04
あおいさんご

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