雑文の女王 -沢木まひろ-

目指すはメルマガ界の『天声人語』。「あるあるある!」「おー、いいこと言うじゃん」「うまいっ!」と毎週うなずいていただきます。読みやすく、かつきれいな日本語を大切にする、沢木まひろの週刊コラムです。

沢木まひろ

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雑文の女王


沢木まひろ自己紹介

あなたもライターになれる

 

雑文の女王

発行履歴

15

それはまた別の話

14

価値観

13

頼れる人

12

アタマも風邪をひく。

11

背番号

10

親心

9

あなたは1人だけ。

8

年の始めに。

7

レッツ・ショッピング

6

得意分野

5

ものを大事に

4

失神したい?

3

それでも花嫁は泣く。

2

脱ぐ女

1

背徳の食卓

0

決めゼリフ

第13回

頼れる人


K1選手ボブ・サップが人気である。

今やその姿をテレビで見かけない日はない。バラエティーをこなし、歌を歌い、CMにも出まくっている。パチンコ屋に、缶コーヒーにアイスチョコモナカ…節分のときには、私が幼少期に庭としていた都内の某寺で豆をまいていた。

野獣の異名にふさわしく屈強なカラダを持つボブだが、ワシントン州立大学で薬学と社会学を専攻し、3年で特進卒業したという意外な経歴を持っているのだそうだ。アメフトの選手として活躍するも怪我で引退。プロレスラーに転身しようとした矢先に、米プロレス団体が崩壊し…という不遇な時代もあって、決して100%脳味噌筋肉な人ではないらしい。このような過去が、彼のキャラクターに深みを持たせ、今の人気の源となっているように思われる。

彼をみていると私は、映画『グリーン・マイル』で死刑囚を演じた黒人俳優、マイケル・C・ダンカンをおもいだす。トム・ハンクスも悪くはなかったけれど、やはりあの作品はダンカンの存在感なくしては語れない。純粋無垢な魂と、人の傷を癒す不思議な力を持つ冤罪の死刑囚・コーフィ。あの役をすらりとしたヤサ男がやってもサマにならない。気は優しくて力持ち。武骨な見かけの中に繊細な心が宿っているからこそ、みている者は心うたれるのである。

ボブ・サップが愛されるのも、やはりそのルックス故だろう。大は小を兼ねる。大きいことはいいことだ。女はたいがい背の高い男を好み、その男も大きく強い男に憧れを抱く。自分よりおっきいのがそばにいてくれると、人間って安心するものである。ボブ・サップは並はずれて大きくたくましく、なのに時折あどけない笑顔も見せたりなんかする。まさに「そばにいると安心」なタイプの究極ともいえる存在なのだ。

彼の人気はもしかすると、先行き不透明な世の中に暮らす人々の、何とない心細さを象徴しているのかもしれない。例えば今大地震が起こって街が廃墟になったとして、自分の隣にボブ・サップみたいな男が座っててくれたら、ちょっと安心したりしませんか。しかも彼は苦労人である。お腹が空いてもあなたを喰いはしないだろうし、何たって薬学部を出ているのだ。きっと何かいいことを思いついてくれるハズである。

とりあえず心配なのは、現在の彼がかなりハードなスケジュールで活動しているであろうことだ。いくら格闘家でも、あれではやはり疲れちゃうのではないかしらん。人気が出たとなると、やたら持ち上げるのは日本のマスコミの悪癖だが、そんなのにおどらされず、でっかくキュートな野獣として、活躍し続けてほしいものである。

2003.02.13
 
沢木まひろ

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更新:2008.11.20
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