私が出逢った男たち -乾 京子-

今まで多くの男性に出逢った。学校、合コン、バイト、ネット・・。友達として10年以上仲良くしている人、すぐ別れてしまった人、恋人だった人。過去の男たちついて様々な角度から赤裸々に、時に淡々と綴ります。

私が出逢った男たち

私が出逢った男たちPart1
by 乾京子
私が出逢った男たちPart2
by 卯月あみか
私が出逢った男たちPart3
by 緑川すずめ

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57

最終回-父と兄-

56 まる
55 ヒロシくん
54 肥後くん
53 あぶ
52 あつのぶくん
51 柳沢くん
50 ナパ
49 まっちゃん
48 エビさん
47 アラタ
46 神田くん
45 よっしー
44 佐々木くん
43 ぬぅ
42 しんすけ
41 小林くん
40 本田さん
39 古庄
38 中田くん
37 ライ
36 早苗
35 白い車の人
34 けんじ
33 後藤さん
32 ゆう
31 しんご
30 早稲田くん
29 キョースケ
28 糸井さん
27 スーさん
26 じゃんぼ
25 だいちゃん
24 セク原田
23 新保くん
22 キクちゃん
21 りき
20 竜ちゃん
19 クニヒロ
18 たけ
17 ダン
16 ひとし
15 ○ヤマ・○ョウ
14 社長
13 たかしさん
12 神様・其の2
11 いけや
10 しゅう
09 トモ
08 ゆうじ・其の2
07 ゆうじ
06 トシ
05 神様
04 モーミン
03 アツオ
02 バンビ
01 ダイスケ
00 きのっぴ

第8回

ゆうじ・其の2


前回紹介した『ゆうじ』が、やっと私指名で来店してきた。
約1ヶ月振りである。
太った様で、顔もすっかり忘れていたが、話し方で即ゆうじと判った。

席につくなり「どうしても話したい事があって来たんだ」と言う。
「なぁに?」と聞くと、「ここでは話し辛いから・・・」と濁す。
「なぁに?教えてよー」と言うと、少し呼吸を整えてから、こう言った。

「結婚前提で俺と付き合ってくれないかな?」と。
口調と表情から察するに、かなり本気らしい。

薄々そうではないかと思っていたが、私はこう言った。
「いきなり言われても・・・嬉しいけど、考えてもいなかったから・・・」
すると彼は「じゃあ明日返事聞かせて貰えるかな?」と言う。
「もっと考えさせて」と私。
「俺、絶対に幸せにさせる自信があるからさ」
その自信はどこから来るのだろう?
私はゆうじと結婚して幸せになれる自信はない。

翌々日、彼から食事に誘われた。
ゆうじは同伴するつもりはなかった様だが、
私は絶対に同伴に持っていける自信があった。

私は「少し準備に手間取って」と遅れていった。
つまり、会える時間が少ない=もっと一緒にいたいから、お店へ来る。
というパターンである。

「1時間半しか遊べないじゃん」と文句を言ったので、
「ごめんねー、もし一緒にお店に来てくれたら、
もうちょっと長く居られるんだけど・・・」
申し訳なさそうに、そして少し上目遣い、離れがたい、といった雰囲気を出す。
このテクニックはほぼ未経験の私が自ら編み出したにも関わらず、
時と場合と人によってはかなり使える。

同伴の場合は、いつもお店に行く時間より、1時間遅れて行けるのだ。
お客さんも喜ぶ、お店も儲かる、私の成績も上がる。
良い事づくめである。

「じゃあ1時間だけな」
交渉成立である。

そして居酒屋でご飯を食べていると
「結婚の事考えてくれた?」と聞いてきた。
「考えてはいるけど、まだよく分からない」
本音は『全くそんな気はありません』なのだが。

彼はなかなか粘り強い。
「じゃあさ、結婚は付き合ってから考えればいいじゃん」などと言う。
「付き合うのも・・・私、なかなか即決できないタイプなんだよね」
嘘です。会ったその日に付き合った事も結構あります。
そして、単純なゆうじはまたそれで納得する。

そしてゆうじと話していると、本当に情けなくなってくる。
たまたま本の話になったのだが、
「俺、漫画しか読まないんだよね。漫画でも活字見てると眠くなってくるし」
自分で笑い飛ばしているが、事実だろう。
そして、「あ、去年か一昨年は本読んだよ!」
と言うので、何を読んだか聞いてみた。
「ほら、チーズがどーたらこーたらってやつ」
「ああ、『チーズはどこへ消えた』だっけ?絵本みたいなやつだよね?」
「そうそう、会社であれ読まされてさー、1行読む毎に眠ってたから、
感想文書くのに1週間もかかっちゃったよ」
私はその作品をしっかりは読んでいないが、
ベストセラーになっていたので、本屋で立ち読みをした記憶がある。
「あれで感想文書かされたんだー?大変じゃない?原稿用紙何枚くらい?」
と聞くと、「1枚もだよー!すっげー大変だった」
私はつい本音が出てしまい、
「なんだ1枚程度だったんだ?5〜6枚書かされたのかと思った」
あ、マズイ!と思ったが、彼は余り気にしてなさそうだった。

私は時々リラックスしすぎると、やや毒舌気味になってしまう。
ゆうじは『弱そうな私』が好きな様なので、それを演じるのだ。

そして別れ際に500円を頂いた。
「結婚資金にして」と言って。
本気なのかしら?


2002.11.25

乾京子


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更新:2011.02.16
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