私が出逢った男たち -乾 京子-

今まで多くの男性に出逢った。学校、合コン、バイト、ネット・・。友達として10年以上仲良くしている人、すぐ別れてしまった人、恋人だった人。過去の男たちついて様々な角度から赤裸々に、時に淡々と綴ります。

私が出逢った男たち

私が出逢った男たちPart1
by 乾京子
私が出逢った男たちPart2
by 卯月あみか
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by 緑川すずめ

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最終回-父と兄-

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45 よっしー
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43 ぬぅ
42 しんすけ
41 小林くん
40 本田さん
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38 中田くん
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36 早苗
35 白い車の人
34 けんじ
33 後藤さん
32 ゆう
31 しんご
30 早稲田くん
29 キョースケ
28 糸井さん
27 スーさん
26 じゃんぼ
25 だいちゃん
24 セク原田
23 新保くん
22 キクちゃん
21 りき
20 竜ちゃん
19 クニヒロ
18 たけ
17 ダン
16 ひとし
15 ○ヤマ・○ョウ
14 社長
13 たかしさん
12 神様・其の2
11 いけや
10 しゅう
09 トモ
08 ゆうじ・其の2
07 ゆうじ
06 トシ
05 神様
04 モーミン
03 アツオ
02 バンビ
01 ダイスケ
00 きのっぴ

第40回

本田さん


弱い者、自分に自信がない人物程、他人を見下し、自分を優位に立たせようとする。
そういった人物は男女関係なく、年齢も関係なく結構居るものである。
普段は聞き流して放っておくのだが、こいつは余りにも口が悪すぎる。
威張り過ぎなのである。
私は久々に30代後半の『本田さん』にキレた。

「構われる」=「嫌ってはいない」という事は知っている。
私は彼の「お前馬鹿だなー」発言にも「そうなんです」と流したし、彼の下らない駄洒落に反応の仕様がなく黙っていると、「今の意味、馬鹿だから解らなかった?これはこういう意味で・・・」
と、わざわざ説明を加える情けなさにも目を瞑ってあげた。

「嫌われていないから」「本田さんは社員だから」という理由で堪えていたが、普段穏やかな私でもキレるときもたまにはある。
普段怒らない分だけ、かなりの体力を要するのだが・・・。

それは彼から直々の仕事を頼まれた時だった。
名前、住所、電話番号、訳の解らない数字、5種類程の日付けの入ったものを手渡された。
「これ、入力しといて」と言われ、「どの部分を入力すれば良いのでしょうか?」という問いに、「馬鹿だなー、お前。俺パソコンできないんだから、お前が考えろよ!」と言う。
「パソコンできなくても、どこを入力するかは本田さんの指事がないと出来ません」
と言うと、「テキトーでいいよ。テキトー。」と答える。
「じゃ、名前・住所・電話番号だけでよろしいですね?」と少し反発気味に言う。
「馬鹿じゃねーの?お前?そんだけじゃ仕事になんねーだろ!」
そう、彼の口癖は「馬鹿」「お前」なのである。
あと付け足せば「気持ち悪い」。
人を不快にさせる言葉ばかりである。
そして私はキレた。
「あのねー、人に仕事頼む時は明確にしてくんなくちゃ困るの!
それとあんたの喋り方スッゴイムカツク!
自分じゃ怖いイメージ作ってるつもりかもしれないけど、意味もなく怒鳴るの止めてくんない?
パソコンできなくて威張れるなんて、いい身分だよねー。
私あんたの仕事したくないから、他のキーパンチャーの子に頼んで。じゃ。」

ここまでよくスラスラと口を吐いて出たものだ。
しかし目眩が止まらない。
昔からの事だが、怒ると目眩が生じてしまうのである。

約1時間後、彼は申し訳なさそうな目つきで同じ仕事を頼んで来た。
しかも敬語である。
「乾さん、ちょっとよろしいですか?」
「はい、なんでしょう?」
その頃には目眩も治まっていた。
「さっきの書類なんですが、こことここと・・・を入力して欲しいのですが・・・」
私もそんな陰険ではない。
「はい、分かりました。プリントサイズはA3でよろしいですか?」
「テキト・・・はい、丁度良く収まるようにできますか?」
「はい、大丈夫です」
「じゃあよろしくお願いします」

本田さんらしくはないが、してやったりという気分であった。
「テキトー」という言葉を飲み込み、明確にしてくれた事も嬉しかった。

それからというもの、彼は私には優しい。
多分仲良しである。
他の人には相変わらず小馬鹿にした態度を取っているのだが。

この事件で私はクビを覚悟したが、派遣会社には何も伝わっていないらしく、継続をお願いされた。
居心地も良いので、まぁ働いていようかな、という気分である。


2003.07.22

乾京子


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更新:2011.02.16
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