私が出逢った男たち3 -緑川すずめ-

出逢いは偶然のように訪れるけれど、振り返ってみるとそれも運命かもしれないと感じる事があります。日本人。アジア人。白人。黒人。過去に出逢った印象的な男たちを日本のオンナ「緑川すずめ」が語ります。

私が出逢った男たち

私が出逢った男たちPart1
by 乾京子
私が出逢った男たちPart2
by 卯月あみか
私が出逢った男たちPart3
by 緑川すずめ

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第21回

上司のSさん


私は秘書と言う仕事をしています。何年か前にとある企業で日本人のSと言う重役の下に配属されたのですが、この方は会社の中でもはみ出し者的な存在で自分流を何処までも貫き通すタイプの人でした。団塊世代には珍しくないのかもしれません。

秘書には決まった仕事の形はなく、従属する上司によって業務内容が大きく違ってきます。Sさんに限って言えば難しい技術をこなすより、素直さを評価してくださる方でした。何しろ彼とは親子ほど歳の差がありましたから。

彼は思っている事や人の好き嫌いをそのまま仕事にも影響させる人で、愛想笑いができず、嫌いな人には客であっても“帰れ”と平気で言える様な変わり者でした。もちろん社内でもかなり浮いた存在で、私の存在はSさんと他の人をつなぐパイプの様でもありました。

ある時、経理の人間がS氏不在の時に部屋に訪れ、30数万円と言う大金を私に手渡して去っていきました。S氏から請求のあった先月分の旅費などの経費です。たまに経理の人間と言うのは数字が合いさえすれば良いと言う人情味に欠けたような行動を見せることがあります。彼女は私にそんな大金を渡すべきではなく、また後日改めて来るのが常識と言えます。でもそんな事を私が言えた義理でもないのです。何故なら普段からS氏は経理にも散々暴言を吐いているので・・・。

折しもその日は金曜日。S氏は遠方に日帰り出張で戻りは遅く、駅から自宅に直接帰る予定でした。週末をはさんで大金を社内において帰るわけにもいかず、かと言って私が持ち帰り月曜日に持ってくるのは精神的な負担が大き過ぎました。S氏の机にも部屋にも鍵はかかります。でも私は現金を会社に置いて帰るのも持って帰るのも嫌でした。

そこで私は、彼が東京駅に新幹線で帰ってくる時間まで待って、手渡す事にしました。夜の10時を回って戻ってきた彼は駅で私を見つけると機嫌よく手を振り、私がお金の入った封筒を渡すと、“感謝感謝。ごくろうさん。”と本当に嬉しそうに言いました。これで経理の人間も私もおとがめなしです。

そんな事もあってか、(他にもいろいろ苦労はありましたが。)私はS氏には大変かわいがられて、いろいろ勉強もさせてもらいました。でも結局、彼の他人に対する接し方等で、ついて行くことが出来ずに、私からその場を離れました。

彼が今も元気で、そして少し角が丸くなっている事を祈るばかりです。

2005.01.28


緑川すずめ
 



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更新:2011.02.16
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