疥癬(4)〜希望〜

老人ホームの裏事情PART2

老人ホームのイメージとは?和気藹々な老人たち。暗い病院のような所。夜な夜な徘徊するイメージ。じつは老人ホームにはこんな実体があるんです。有料老人ホームで働く筆者が語る老人ホームのさまざまな裏事情。

超高齢化社会コラム
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50号〜最新号
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31 ヘルパーまでの道のり(3)
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25 経管胃ろう
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19 脳梗塞
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17 スタッフを困らせるYさん(4)
16 お茶
15 ヘルパーまでの道のり
14 iさん
13 新しい人
12 疥癬(4)
11 疥癬(3)
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50号〜最新号
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最終更新日:2009.01.23

創刊2003.02.12

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第12回

疥癬(4)〜希望〜

こんにちわ。永礼盟です。ご購読ありがとうございます。

前回触れた、疥癬に対するクレームで、私はペナルティーを受けるだろうと思っていました。しかし、職員に対して特にペナルティーと言う形はなかったように思います。ご家族からは、職員に対する不満はなかったと説明されました。ただ、数人の入れ替えが行われ、ホームリーダーが、サポートアドバイザーを含め、3人に増えた事が、やはり疥癬問題の根深さを語っていたと思われます。疥癬対応経験者と、一つのホーム留まるには実力がありすぎるほどのサポートアドバイザーの導入。この問題は、やはり会社としてもとても重く捉えたように思います。

春というのは、出会いの季節であり、別れの季節でもあります。我がホームも、疥癬問題が影響したと思われる人事でした。今まで、未経験の職員が多かった我が施設に、経験豊富な職員が一気に増えました。私は、幸か不幸か、そのまま今のホームに留まることになりました。色々な問題を共にしてきた仲間が、複雑な面もちで異動していくことが、心に重く響きます。一体、私の何が評価され、現状況に残ることになったのか、全く分かりませんでした。

その新体制が取られることは説明がありませんでした。昨日まで、一緒に業務をこなしていた仲間から、数日後に他のホームへ異動になるとメールを貰いました。突然の異動辞令は、我が社恒例のことなので驚きませんでしたが、質を考えた人事にやはり今回の疥癬問題は、重いことなのだと改めさせられました。

質と、永礼盟?なんだか笑ってしまいます。

さて、疑いのある人も含めると、十人前後の疥癬感染者の対応に追われました。数ヶ月前まで、3〜4名で業務を、まわしていたにもかかわらず、現在では、日に10人前後の職員がいます。これが、サポートなのかと思いました。今まで、なぜサポートされなかったのかが不思議で仕方がありませんでした。これだけの人数が送れるのなら、ここまで酷くなる前に送って欲しかったのが本音です。なぜ、今まで少ない人数で戦ってきた仲間達が異動しなくてはならなかったか?もっと、早くにサポートしてくれれば、これだけ疥癬感染者が増えることはなかったように感じますし、以前の仲間達も異動しなくても良かったように思います。まぁ、それは我々がサラリーマンに過ぎないと言うことを思い知らされた出来事でした。

新しい職員を迎え、ホームが活性化されようとしているのを、感じぜずにはいられませんでした。今まで手が届かなかったことまで、簡単に手が届きます。散歩やレクリエーション等の時間すらある状態。散歩を要求されると、とても悲しい気持ちになった事が、この態勢でクリアできています。御入居様が楽しめる雰囲気作りが、やっと作れるのかと言う態勢になった気がします。

新しい職員が発言することは、「もっと酷いホームだと聞いていた。」と言う物でした。そんな、悲しい噂ばかりが、うちのホームにはあるんです。「これだけの対応を、良くきっちりこなしていましたね。」と感心されました。と同時に、対応の甘さの指摘も受けました。もう少し、対応を詰めていけば良いと思うし、記録も書けている、あとは、詰めを間違えないことともう少し対応の順序を変えていけば良いと思う。そんなアドバイスを受けました。

そして、疥癬感染者の状態ですが、もう何方も疥癬対応の必要はないと、御入居様それぞれのドクターに太鼓判を押されています。が、しかし、以前ドクターの言うことを信じて対応を止めてしまったことから感染者が飢えた経緯がありましたので、予防として対応を続けていく事を決めました。

長い闘いだったと思います。約半年間、疥癬に振り回されました。不思議と、どの感染者の方も、直ったかな?とドクターに言われるとステロイドを処方されました。リンデロン軟膏を、湿疹の部分に塗って、再発しなければ疥癬は撲滅していると言う物でした。同じ時期に、同じ処方をされていました。やっと、やっと、我がホームの悪夢が覚めようとしていました。本当に長い闘いだった思われます。あと数週間で再発する人が居なければ、疥癬は撲滅と考えて良い状況まで来ました。

長い疥癬シリーズでしたが、数人の職員の入れ替えと、施設長の解雇でこの問題は終止符を迎えます。本当は、もっと上から指示を出していたひとに問題があると、私は考えるのですが、なぜかそのホームの責任者というだけで、施設長が解雇される事に、とても理不尽な気持ちでいっぱいです。会社側がホームに下したペナルティーは、施設長の首でした。共に戦ってきた仲間と、施設長を失って、色々考えてしまいます。本当に解雇されるのは誰だったのか?施設長が解雇されてあとに残った物はなんだったのか?

疥癬撲滅の希望と、これから起こるであろう問題に、根本が解決されていない不安を抱きつつ、今はこの状態に心から乾杯したい気分です。

さて、何を飲みますかな?

疥癬撲滅と、沢山の犠牲に乾杯!

2003.05.14


永礼盟

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