夜も寂しい母子家庭 by 北村マリア

母子家庭で暮らしていくには想像以上の忍耐と根気が必要。時には不本意なことも・・。二人の保育園児を抱え風俗店の受付嬢も経験した妖艶なシングルママが、寂しい夜を克服しつつ母子家庭の喜怒哀楽を綴ります。

母子家庭シリーズ

私は在宅母子家庭ワーカー
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夜も寂しい母子家庭
by 北村マリア

母子家庭・だからどーした?
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北村マリア

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北村マリアのコラム

19 実習生
18 水子
17 再会
16 現況報告
15 社会復帰
14 神経質
13 見合い話
12 風雲
11 離婚合意
10 修羅場(激情編)
9 変態談義
8 黄昏
7 潮騒
6 七転八起
5 父性愛
4 攻撃の夜
3 悶夜
2 秘め事
1 一人の夜
0 男いない歴

第3回

悶夜


講習が終り、もう帰れるものだと思っていたら、部屋に残るよう言われた。ウトウトしていると、突然店長が衣装片手に入ってきて、
『お客さん来たけど、ついてみる?』
『エエーっ』
『習うより慣れろでしょう、頑張ろう!!』
私の記念すべき第一回目のお客様は、40代のサラリーマンだった。

『初めてのお客様なんですよ』
と言ったからなのか、素股素股と連呼する。恐る恐る乗っかると、
『手で押さえないで』
ウインクしながら甘い声を出す。ちょっとでも手を離そうものなら、腰をグイグイ動かしてくるので、危ないったらありゃしない。ムカムカきて、
『いい加減にしてくださいよ』
と言ったら、
『んだよ、他の子はちょっとくらいなら入れさせるぞ、お前』

その夕方、家に帰ると、珍しく夫がいた。玄関には荷物の入った紙袋。
『パパだー!!』
大喜びで抱きつく子供たち。平然と、子供たちを抱き上げる夫。何もなければ、とても幸せな光景。けれどそれは一瞬の夢だった。テレビはプレステ、テーブルにはお菓子とジュース。子供が飛びつかないわけがない。夫は子供たちがプレステで遊び始めた隙に、一陣の風のごとく出て行った。パパがいなくなったことに気がついた長女は泣きもせず、ただ、とても寂しそうな表情をした。

その夜、長女の表情がまぶたに焼きつき、夫がただただ許せなかった。憎しみと同じ勢いで、男の肌身を求める不可解な感情…誰を求めているのか、誰に何をされたいか、わかっていた。わかっていながら、認められなかった。空しさ、葛藤、孤独。何度も寝返りを打ちながら、眠りに落ちることだけを祈った。

2003.03.22

北村マリア

夜も寂しい母子家庭


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創刊:2003.02.23

最終更新日:2016.12.02

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