[203]旅のヒント(4)

旅行企画の仕事を手伝っていると、呆れる事とちょっとだけ頭に来ることが頻繁にあります。私は自他共に認める位の短気で意地悪なくらいに物事をはっきり言う方なので、ストレートにそれをぶちまけます。でもそれはこちらの欲求不満を単に発しているのではなく、私たちも現地に住む側としてこちらの慣習や事情に精通しているところもあるので、それを日本の人たちにも理解してもらいたい、こちらもプロだから仕事して引き受けている以上は出来るだけのことをするけれど、私たちの先には現地人、フランス人がいる事を知ってもらいたい。
これは旅行の仕事のみならず日本と現地の掛け橋となるような仕事をしていると、商品には関係なく起きる問題。日本側は日本の常識と感覚でこちらに様々な要求をする。請け負う私達には理解出来ても常識も慣習も違う現地人に同じ回答を求めるのは不可。それを理解せずに劣悪なサービスとか能力が低いみたいな言われ方するのは本当に悲しくて情けない。
例えばお買い物。日本では「ただ見るだけ、触るだけ」は大した事でないけどこちらは非常識。店員にあれこれ持って来させ、試着した挙句「やっぱり気に入ったのがないから今度ね」と通訳するその瞬間、私の顔はゆでタコしています。フランスはパリでもコンビニは殆ど見かけないし、流しのタクシーも皆無に近い、辛うじて日曜祝日でも買い物できる場所はあるけれど、それは大都市パリの話で地方はゼロと思ってください。
食事だってそう、フランス人は胃袋が3つあると言われるほどに良く食べます。ただ食べるのではなく食事という芸術を前菜、主菜、チーズ、デザートとあらゆる角度から楽しんでいるのです。だから彼らの胃袋に合わせてシェフは料理するので、私達日本人には多すぎるかもしれません。でも、遠慮せずに残してください。残す方がむしろ「少な目の量で」と手間隙掛かる注文をするよりもお店側としては楽なのです。
フランス人はラテン人です、日本人とは時間に対する感覚が違います。何事にもゆっくり、気分次第なのは私たちが間に入ろうが何しようが性分なので変わりません。むしろ、慣習の違い、文化の違いを楽しむ余裕を持って下さい。綺麗なイメージばかり追わず現実も見て下さい。そして何よりも皆さんの楽しい旅行のために必死になって現地で手配している私たちの事のアドバイスに良く耳を傾けてください。旅の恥は掻き捨てという悪い言葉は忘れて!
夢路とみこ
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